「登頂烏龍茶」

ある場所の受付で老夫婦と係員がもめている。
もめていると言うより、話がかみ合っていない。

観光客のようなので、簡単な英語で話しかけてみた。
が、ご主人は「台湾」「台湾」「バスバス」を繰り返すだけ。
お二人は日本語も英語もほとんど分からない。
しかし、私は中国語が話せない。

以前中国を旅した時は、話すことを一切あきらめて
筆談で過ごした経験があるので、
漢字で「観光、集団、時間?」と書いたら
(サァーサァーパーパートンッみたいな感じで大騒ぎしながら)
「3、88-88、東」と書いてくれた。

筆談とボディランゲージと台湾語と日本語のまくし立てあいの果てに
このご夫妻は台湾からツアーで来ており、
午後3時に東門で待つ“遊愛”観光バス(ナンバープレートは88-88)に
乗らなければならない。
と言うことが午後3時に分かった。
(毛利小五郎レベル)

その東門までは雪の中、急な坂を15分以上登らなければならない。
施設は山の斜面にあり、目的地は最上部なので彼らにしてみれば
ほぼ雪山登山だ。
仕事中だったので、観光サポートセンターにお二人をゆだね
観光バスと連絡を取ってもらうように頼んでその場を離れた。

登頂出来たかなぁ。
それともバスが下まで来てくれたかなぁ。
とても気になる。


一覧へ戻る