「ハーヒフーヘホー」

2009年の大きな買い物は炊飯器だった。
としみじみ考えていたら、急にその時のことを思い出した。

大型電気店には恐ろしい数の炊飯器が並んでいる。
炊飯器はすぐに欲しかったので、
そこにいた男性店員に
① 値段の差は何なのか
② 同じクラスならばどのメーカーに何の特色があるのか
を聞いた。

私が欲しいのは、
白米がおいしく炊けて、保温が上手く、一升炊きのサイズ。
玄米も無洗米も炊き込みもおかゆモードも全部要らない。
すごく良くなくていいので、台所で主張しないデザイン。
子供達があと10年は食べ盛りなので、納得する良いものを買おうと決めていた。

保温上手なタイプをいくつか聞いていたのだが
決め手に欠いていると、中途半端に良い感じのデザインのものを見つけた。
しかも保温に重要なナントカ(忘れた)を搭載している。
しかしお値段は売れ筋商品の平均価格より1万円も高い。
た、だ、し、
その目の前の“展示品のみ”売れ筋商品の平均価格まで1万円も下がる。

私「これください」
店「これは展示品ですからぁ」
私「展示品だからこの値段で良いんですよね」
店「でも、人がベタベタさわっているし」
私「私、全然気になりませんから」
店「でも、開けたり閉めたり何度も」
私「これから私も、何回も開けたり閉めたりします」
店「でも、それなら新品の売れ筋の方がいいですよ」
私「だけど、これだったら保温上手なナントカ(忘れた)搭載ですよね」
店「はい、まぁ」
私「これください」
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本当に2回繰り返した。

買い物の本当の敵は
家計のお財布でも、限りない欲望でもなく、
キレイ好きで潔癖な店員である。


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